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キャンプ? in car (2) 集合


~集合~

あらかたキャンプの準備が終わると、妻の恵美子が戸締りを確認して回り、その間正志は子供たちと一緒にリビングで軽く菓子パンをかじった。空腹だと長男が車に酔うからだ。

恵美子が2階から降りてきたところで、来訪を告げるチャイムが鳴り、玄関のドアが勢いよく開く。
「すまん、すまん」

明るく野太い声。キャンプに一緒に行くもう一家族の主、川野清三である。
その斜め後ろに清三の妻で、恵美子の大学時代からの親友でもある梨花が、恵美子とは対照的な細い線の体を揺らして立っていた。
 
「15分遅刻だよ」
応対に出た正志がぶっきら棒に言う。

「厳しいな、直属の上司に言うセリフかよ」
笑顔で返す清三に、「ははは」と乾いた笑いで応えた正志しであったが、そ内心には笑いとは別の感情が去来していた。

筒井正志と川野清三は入行の同期である。歳は正志より清三が5歳上であった。
清三は今の職場の前に都市銀行に勤めていた経歴があるが、家庭の事情で退職し地元に帰ってきていた。

今の銀行に再就職し、新卒の正志と同期になったのだが、勿論、同期といっも都市銀行で培ったノウハウがあり、直ぐに配属先で一目置かれる存在となって、同期の中では早々と役席に座った。

清三の外見は、中肉中背の正志とは違い、大学時代にラグビーで鍛えた肉体を今も維持した身長180センチの巨漢で、一見して地方銀行の行員には見いない。

正志と清三は、入行後の配属先が異なったが、何故か気が合い、研修先などで顔を合わせるとよく明け方まで二人で酒を酌み交わして、時間はそうかからず同期の中でもっとも気心が知れる仲となった。

また、職場外で正志と清三の関係を近づけた要因がある。
それは、筒井恵美子と川野梨花の関係であった。

これは全くの偶然であるが、恵美子が結婚して筒井性となった1年後、清三が営業先のOLと付き合いはじめた。
それが恵美子の大学時代からの親友梨花であった。
恵美子は直ぐに梨花から「自慢の彼氏よ」と紹介を受け、夫の同期であったことから世間の狭さに驚いた。

同期として友情を培ってきた正志と清三であったが、その関係に歪が生じたのは今春の人事異動で同期の清三が正志の直属の上司になってからである。

歪みといっても正志側の感覚で、ある時は上司、ある時は同期という清三の振る舞いに戸惑い、例えようのない寂しいさを感じているのだった。
 
8月初旬の今日、筒井家と川野家は、県北部のキャンプ場へ一泊の予定で出かけるため、新築の筒井家を集合場所としていた。

7人乗りのバンを購入したことで、恵美子が梨花にキャンプの話を持ち掛けて今日に至る。
正志にしてみれば、清三との職場での微妙な関係を考えると気が重い。

両家は過去に一度だけ一緒にキャンプに行った事があるが、その時はお互いの車で分乗して行った。
しかし、今回は筒井家が7人乗りのバンを購入したことから、川野家の車を筒井家に置いて1台でキャンプへ行く事になったのだ。

「恵美ちゃん久しぶり」
玄関先に立った清三が、正志の後ろで顔を出した恵美子に、屈託のない笑顔で声を掛ける。
 
「お久しぶり、川野さん。梨花は3日ぶり」
恵美子はさっきまでの不機嫌さに蓋をし、一応外向けなのだろう1段トーンを落とした艶のある声色を使って応えた。

いつの間にか正彦と香住が裸足で玄関土間に降り、川野梨花の短パンから生える青白い生足にまとわりついている。
「梨花おばちゃんと一緒にキャンプ行く人この指止まれ!」

清三と梨花の間に子供がいないせいか、梨花は実の子のように筒井家の子供たちに接し、何かを感じ取るのか子供たちも梨花によく懐いている様子だ。

「それじゃあ、そっちの荷物を乗せ換えたら出発するか」
正志は、子供たちと梨花がじゃれあっているのを尻目に太陽の照付ける庭先へ出て行った。
テーマ : 18禁・官能小説    ジャンル : アダルト
 2014_11_06


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