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キャンプ? in car (3) 出発


~出発~

新車は7人乗りで、2列目に座席が2つ、3列目がベンチシートになっている。
運転は正志、助手席に恵美子が座わり、2列目には運転席側にチャイルドシートの香住とその横に梨花が座った。
香住は梨花に懐いていて、おそらく帰宅するまで梨花を離さないだろう。

3列目の運転席側には、荷台に乗らなかったバーベキューの食材などが積まれ、そのために3列目シート中央に清三が座り、その横に小学生の正彦が座っている。

正彦は、清三と初対面ではない。しかし、清三と打ち解けあっているふうは無く、父から持ってこないよう言われていた携帯ゲームに夢中になっている。
 
出発して15分、渋滞もなく順調に市街地を抜け、高速道路に乗る手前で清三が運転を変わると申し出た。
「それが保険は家族限定で......」

「それじゃあ、正志さんがずっと運転? 申し訳ないは、休憩したくなったら遠慮なく止まってくださいね」
正志が断ると、2列目の梨花が清三に代わり頭を下げる。

その様子をルームミラーで見ていた正志だが、顔を上げた梨花とミラー越しに目が合い、なぜか慌てて前を向いた。
助手席の恵美子は、慌てた正志を気に留める事もなくスマートフォンの操作に夢中だ。

初日の行程は順調に思えた。だが、しかしアクシデントは突然にやってくる。
正志から持ってくるなと言われていた携帯ゲームをしていた正彦が車に酔ったのだ。

以前にも車の中で嘔吐し、1か月は臭いが取れなかったことがあり、
―――新車の中で嘔吐されたら......
と正志は気が気ではなかったが、なんとか2キロ先のサービスエリアに間に合うことができた。

「正彦、大丈夫?」
恵美子がサービスエリアのベンチに座らせた正彦の背中をさすって介抱する。
かれこれ30分くらい外の風に当たっているせいか、土気色の顔色に朱が差してきていた。

長男の回復を待つ間、正志は長女のトイレを済ませ、売店を一回りし、川野夫婦も売店を見て回って、清三が500mlの缶ビール数本とつまみのあたりめを購入した。

「ビールならクーラーボックスにたんまりあるぞ」
レジの前で正志が清三に声を掛ける。

「お前に遠慮してな、車の中でこっそり飲む分だよ」
「お気遣いなく」

「あ~我慢の限界だ」
無類の酒好きである清三にしてはよくここまで我慢したというべきか。
 2014_11_09


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